あなたは必要?民間の介護保険を徹底解説!

前回のブログではアメリカの介護費用について解説しました。

今回のブログでは、アメリカではどんな民間の介護保険があるのか詳しく説明します!

この記事でわかること

  • アメリカの介護保険の仕組み
  • アメリカの介護保険の種類
  • 介護保険をおすすめする方

アメリカの介護保険の仕組み

アメリカの介護保険を知るために、仕組みをチェックしましょう。

介護認定の出し方
介護が必要と保険会社に認定されるには、ADL(Activities of Daily Living;日常生活動作)が2つ以上自力でできない状態であることが必要です。ADLは「入浴」「着替え」「食事」「移動」「トイレ」「排泄」にまつわる動作のことを指します。
また、ADLの他に認知機能が著しく低下した場合、アルツハイマーになった場合も介護給付要件として認定されます。ここで認定されると保険金が支払われます。
ちなみに、ワシントン州で支払った介護税で保険金を受け取るにはADLのうち3つ以上自力でできない状態であることが必要です。

加入年齢…40歳から79歳までしか加入できないプランが多いですが、それ以外でも加入できるプランもあります。

最大保障金額…生命保険と同様に、介護保険にも最大保障額があります。インフレーションに対応して最大保障額も増えるプランもあります。

保障期間…実際に介護が必要になった際に保険金が支払われる期間のこと。最大2年までや生涯保障など様々なプランがあります。

保険金支払い方法…介護が必要になった際に保険会社から支払われる保険金を受け取るには、保障タイプ(1日あたりの保障金額が設定されている)か、返金タイプ(介護にかかったレシートを保険会社に送付して返金してもらう)かがあります。

除外期間(Elimination Period)…実際に介護が発生した日にちから実際に補償を受けられるまでの待機期間のこと。
この期間を長くすることで、保険料を抑えられます。待期期間が過ぎてなお要介護状態であれば、保険金が支払われます。大体は、待期期間分を訴求して保険金が支払われるプランとなっています。

海外での使用可否…保険会社によっては、日本で発生した介護費用には使えないものもあるので、日本に帰国予定の方はチェックが必要です。ただし、アメリカ外で発生した介護費用の請求は診断書を英語に翻訳して、保険会社に請求するなどの事務処理が発生します。

これらをよく理解した上で、ご自身に合った介護保険を選びましょう。

アメリカの介護保険の種類

アメリカの介護保険の種類は以下の4つになります。


①掛け捨て介護保険

②返金保証ありの介護保険(使わなかった分は戻って来るタイプ)

③IULに介護特約を付ける

④年金保険(Annuity)に特約として付ける


①掛け捨て介護保険

掛け捨ての介護保険は掛け捨ての生命保険と同様に、金額が安いことが特徴です。

②返金保証ありの介護保険

使わなかった分は戻って来るタイプの介護保険です。
掛け捨て保険には抵抗がある方におすすめです。
加入日から5年以上経過すれば、払い込んだ保険料は全額返金できるプランもあります。
ワシントン州で導入されている介護税を考えると、掛け捨てでないということは大きなメリットとなります。

③IULに特約をつける

IUL(インデックス連動型生命保険)購入時に、介護特約を付けることで介護保険を持っている状態になることもできます。
仕組みとしては、要介護と認定された場合、IULで設定している死亡保障金から保険金が支払われるという特約です。
IULには死亡保障だけでなく、キャッシュバリュー分が安全な投資に回るので、終身保険よりも高いお金の伸びが期待されます。(過去20年間の平均投資実績は7%)
※IULについてはこちらの記事を参考にしてください。

④年金保険(Annuity)に特約として付ける

保険商品によっては年金保険(Annuity)に特約をつけて介護にあてることもできます。
例えば、介護認定を受けたら、現在受け取っている年金額が2倍になるというようなプランもあります。

これらの民間の介護保険を事前に購入していることによって、
ワシントン州の介護税導入時では、介護税の加入対象外となりました。

もしお住いの州で介護税が導入されても、介護税を回避できる可能性が高いと思われます。
※介護税についてはこちらの記事を参考にしてください。

実際に介護保険は必要なのか?

10人に7人は要介護になると言われている昨今、介護保険は必要だと思います。

個人的には特に下記に該当される方は強くおすすめします。

・日本に永住帰国をする予定のない方…
日本に永住帰国される方は、国で運営している介護保険に強制加入されるので、その時に入れば間に合うかもしれませんが、アメリカに老後も住まわれる方は介護保険加入の検討をした方がよいと思います。介護保険加入にも、健康診査があり、悪くなってからだと加入できません。若いうちの方が保険料も安いので、早めのご加入をおすすめします。

介護税を導入検討している州にお住いの方
アラスカ・カリフォルニア・コロラド・ハワイ・オレゴン・イリノイ・ミシガン・ミネソタ・ニューヨーク・ノースキャロライナ・ペンシルバニア・ユタ州にお住いの方)
先に制度が開始されたワシントン州の介護税を例にとると、民間の介護保険に事前に入っていることで、介護税の徴収を対象外にすることができました。
ただし、ある期日までに加入されている保険のみ介護税対象外になるというルールが決められており、多くの方が民間の介護保険加入に殺到した結果、この発表後少しして保険会社は新規の介護保険の加入を停止したという過去があります。
特にカリフォルニア州にお住いの方は、早めに介護保険の加入をおすすめします。

個人的な話になりますが、私の母は晩年要介護状態になりました。
日本の介護保険の恩恵を受けることができ、訪問看護師の方やデイケアの方などいろんな面でのサポートを受けることができました。
最愛の家族であっても24時間付きっきりで介護は大変です。
サポートがあっても家事と育児と介護の両立はなかなか大変でした。
しかも介護用品は何かと高額で、介護保険の補助がなかったら大きな出費になっていたと思っています。
母がそのような状態になるまで、介護のことなんて考えていなかったのですが、保険はやっぱり忘れたころに必要になると大いに感じました。

具体的な介護保険の見積もりなど相談ご希望の方は、こちらからぜひお問い合わせください。
みなさまのニーズに合った商品をご提案させていただきたいと思っています。