【72の法則】複利の底力を肌で感じる方程式

みなさんは72の法則という言葉を聞いたことがありますか?

72の法則とは、複利の底力を肌で感じることのできる方程式なのです。

これを理解すれば、インフレの事実や資金運用の重要性を肌で感じることができますよ!

この記事でわかること

  • 資金運用時に押さえておきたい、利回り・単利・複利とは?
  • 72の法則とは?
  • 日米の銀行預金に預けると2倍になるまでの期間は?
  • (応用編)「72の法則」は、お金をローン(借り入れ)する場合にも使えます!

資金運用時に押さえておきたい、利回り・単利・複利とは?

資金運用で考えなければならないもの、それは利回りです。

利回り・・・元本の資金に対する利益のこと

例)1,000円の元手に対して年間50円の利益が発生した場合

50(利益)÷1,000(元手)=0.05 → 0.05×100=5% →つまり、利回りは5%

また、複数年にわたる利回りの考え方として単利と複利があります。

単利・・・元本に対する金利計算を行う方法

例)1,000円の元手に対して、5%の利回りが10年間保証されている商品を購入した場合の10年後の金額

【単利】1,000円(元手)×5%(利回り)×10(年間)=500円(10年間の利息合計)

    →1,000円(元手)+500(利息合計)=1,500円(元手+利息)

    →つまり、単利10年の利息は500円

複利・・・元本と利息を足したものから金利計算を行う方法

例)1,000円の元手に対して、5%の利回りが10年間保証されている商品を購入した場合の10年後の金額

【複利】1年目1,000円(元手)×105%(利回り増加分)10乗(年間)=1,629円(元手+利息)

    →つまり、複利10年の利息は629円

ちなみに「乗」の計算方法は、×105%を10回繰り返すという意味で式に表すと

1,000円×105%×105%×105%×105%×105%×105%×105%×105%×105%×105%=1,629円となります。

年数別に記載すると以下になります。

これを見ると、単利も複利もそこまで変わらないかな?と思いませんか?

これであれば単利も複利もどっちでもいいですかね??

この先40年見てみましょう。

なんということでしょう!!40年後には2倍の差が出てしまうのです。

特に長期の資産運用時に単利か複利かで聞かれたら、必ず「複利!!!」と声を大にして言いましょう。

72の法則とは?

72の法則とは簡単です。

72の法則・・・複利で資産運用時、元手が2倍になるまでかかるおおよその年数

例)1,000円の元手を5%の利回り(複利)で運用した場合、2倍(2,000円)になるまでの年数

72÷5=14.4年

上記の表と比較すると、若干の誤差はありますが、確かに15年目に約2倍の金額になっています。

ちなみに8%の利回り計算時が最も実際の値に近くなるみたいですよ。

ただし、毎年同じ利回りになることが前提となっているのでご注意ください。

72の法則の活用方法

72の法則を知っていると、資産運用を考えるときにとても便利です。

今ある元手を2倍にしたい場合、どれくらい期間がかかるのか教えてくれるからです。

たとえば、現在三菱UFJ銀行の普通/貯蓄預金の利回り0.001%で運用した場合、

2倍になるまでなんと72,000年もかかってしまうのです。(計算式:72÷0.001=72,000)

資産運用と言う観点で普通預金に置いておくのははっきり言ってナンセンスです。

日本政府も日本国民には預金ではなく投資にお金を使ってほしいので、

NISAやIdecoなど税制優遇制度を策定して、日本国民に投資をしてもらおうとしているんですね。

一方、アメリカの銀行のDiscover Bankでは貯蓄口座で利回り4.35%です。

2倍になるまでは16.5年。(計算式:72÷4.35=16.55)

これなら、生きている間に2倍になれそうですね。

ただし、このレートは2024年1月のレートです。レートは政策金利と連動して変更になります。

今は高いレートでも、来月変更になる可能性もあります。

もし、現在の高いレートを高いままロックしたい場合、個人型年金保険(固定金利)のものを選ぶと、

10年間6%弱のレート保証の商品もあるので、検討する価値はあると思います。

(応用編)「72の法則」は、お金のローン(借り入れ)する場合にも使えます!

ちなみに、この「72の法則」はお金のローン時にも活用できます。

例)アメリカのクレジットカードを使用して、支払期日までに支払えなかった場合、支払金額が2倍になるまでの期間は?(APRは20.49%※)

72÷20.49=3.51

なんと3年超えると2倍になってしまうのです・・・!

※APRとはAnnual Percentage Rateの略で、年間利率のこと。20.49%はアメリカを代表する金融機関CHASEの発行するクレジットカードのAPRを参考にしました。

みなさん、アメリカのクレジットカードの支払いは必ず期日前に行いましょう。

忘れないように事前にAUTO-PAY設定が便利ですよ!

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今回は数字の話で少し難しくなってしまいましたが、

資産運用を検討する際に、この法則を覚えておくとよりイメージがつきやすいですよ。

ぜひ、72の法則を覚えてみてください!